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NFLとNCAA footballについてあれこれ

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2019-20年NFLシーズンWEEK 5〜チーフス対コルツ〜

 こんにちは。以前、通っているジムにペイトリオッツのTシャツを着た女がトレーニングしていました。ペイトリオッツというだけでNFLファンにとっては敵です。あっ、失礼。ニューイングランド6州以外の全人類にとっての敵でした。笑

 それはともかく、果たしてその女はペイトリオッツを知っているのでしょうか?よく分からぬまま、なんとなくオシャレやから着てるだけ?これ以外にもわたしが大学生の頃からレイダース関連の服を着てる輩は多くいました。当人たちは知らないでしょうがNFLファンはそんなとこばっかり気にしています。

 

 さて、今週のサンデーナイトはチーフス対コルツ。

 チーフスに関する豆知識をひとつ。カンザスシティという名前から分かるとおり、本拠地はカンザス州に…ありません!実はアローヘッドスタジアムはミズーリ州にあります。そもそもカンザスシティという都市がカンザス州とミズーリ州の州境、カンザス川とミズーリ川の合流地点に位置しています。そして、カンザスシティダウンタウンミズーリ州側です。メジャーリーグのロイヤルズの本拠地カウフマンスタジアムもミズーリ側、それに両スタジアムは隣接しています。まあ、だからといってカンザス州の人がチーフスを応援しないなんてことはないでしょうが。

 最近のチーフスといえば、なんでこんなに強くなったのかというくらい狂ったハイパーオフェンスが武器です。アレックス・スミスが来た頃から上向きはじめ、いまや手がつけられないチームのひとつ。パトリック・マホームズって死ぬほど上手い!しかし、覚えてほしいのはアンディ・リードという名将の存在です。どうもHCに目を向けない人がいます。NFLはQBのリーグと言われるほどQBがモノを言うリーグですが、アンディ・リードはQB育成の達人です。ドノバン・マクナブを忘れたとは言わせん。モバイルQBだった彼がケガした後、ポケットパサーに仕上げたのはリードです。

 コルツについては元々ボルティモア・コルツでした。スタジアムが老朽化した際、新スタジアム建設に向けた自治体との交渉が難航し、当時コルツのオーナーだったロバート・アーセイがこっそりインディアナポリスへの移転を計画したことが始まりです。その計画を知ったメリーランド州議会はボルティモア市にコルツの権限を移そうとしました。今度はそれを察知したアーセイが夜逃げ屋本舗よろしくこっそり引越してしまったというのが、現在のコルツのルーツです。

 最近は乱高下を続ける謎のチームです。ペイトン・マニングとトニー・ダンジーが優秀すぎたということもあるでしょう。しかし、ここ最近は不運に悩まされています。アンドリュー・ラックはケガがち。やっとOLが整ったと思ったらシーズン開幕前にラックが引退。急遽ジャコビー・プリセットとかいう訳のわからん男が先発QBとなります。でも意外と2勝2敗と懸念されていたほどダメな成績でもありません。うーん、ますますわからん。

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ジュラシックパークとかで家族と再会する時見るやつ

アップセット!

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 この試合結果により謝らなければならない人間が多くいるはず。まず、ラック引退でゴチャゴチャ文句抜かしてたファンです。そして、今日の試合前にチーフス勝利を予想したアナリスト集団。ごめんなさいしよ?わたしはどっちが勝ってもどうでもいいので、なんにも予想していませんでしたし、ラック引退は毛ほども気にしていませんでした。だから絶対に謝りません!

 コルツのオフェンスは特別変わったことをしていません。1st Downと2nd Downはラン、時々プレイアクションで3rd Downが残ったらパス。だいたいこんな感じです。チーフスディフェンスも的を絞りやすかったことから、そこまで得点は伸びません。でも勝つにはこれで充分ということも示しました。整備したOLが存分に生きた試合です。

 ではなぜ勝てたかというと、ディフェンスのおかげ。このチームのDCは誰だ?スティーブ・スパグノーロだ!わたしが好きなコーチです。以前にも言いました。彼はDL4人のラッシュで思いっきりプレッシャーを与えることこそ、最高のパスラッシュだと考えています。そして、過去にジャイアンツにいた頃、実現しています。ジャスティン・ヒューストンも古巣に一泡ふかせることができて鼻高々でしょう。正直ランでは結構押されてました。でも相手がウエストコーストオフェンスなのが助かった。あとルショーン・マッコイのガバガバボールセキュリティにも助けられた。

※読者の方からのご指摘により、スパグノーロはチーフスのDCということが発覚しました。この場を借りてお詫びします。

ということは下線部の戦術面に関してはアテにならないことをかいてしまったわけです。パスラッシュが良かったという事実のみを参考にしてください。重ねてお詫びします。

 

というわけで、コルツのDCはマット・エバーフラスでした。彼はシンプルに集まりを重視するタイプでスピード型のディフェンスを好みます。試合を観れば分かるとおり、コルツのディフェンスはボールへの寄りが速いです。それができれば苦労せんわという話ですが、パスカバー、ラッシュの両面でスピードとテクニックでチーフスオフェンスを抑えました。多分ね。これは躾がなっているからこそ。

 

ヘビーランニングゲーム

 コルツが勝てたのはOLのおかげ、これは間違いありません。それに加え、マーロン・マックの存在も大きかった。29回走って132ヤード。なかなかの数字です。それにジョーダン・ウィルキンスとナヒーム・ハインズとRBのローテーションで体力を温存できたのも良かったね。とにかくOLがしっかりブロックできて、RBが欲しい分だけ走れた。ジャコビー・ブリセットのサポートには十分な働きでした。当のブリセットも投げるところはそこまで悪くない。シームを狙ったり、チェックダウンに投げて走らせたりとコンサバティブな試合展開ではあるものの、全員が役割を果たすことができればこれで良いのです。

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徐々に成績が落ちるマホームズ

 シーズン最初の3試合では10TDを決めたパトリック・マホームズ。しかしここ2試合ではわずか1TD!さすがにスカウティングが効いてきたか?今回は特にパスラッシュに苦しめられたのと、得意のトラビス・ケルシーへのパスの成功率が低かったのが痛かった。ワイドオープンになる時もあれば、タイトなカバーによってボールをかき出されることもそこそこといった具合で、安定してボールを進めることができなかったのも大きい。タイリーク・ヒルの早期の復帰が求められます。ウエストコーストは的が多くないと話にならない。

 それとルショーン・マッコイのボールセキュリティも問題です。でもこの歳までずっとこのスタイルでやってきたマッコイはもう治りません。ファンブルするものと思ってボールを託しましょう。

 とにかくOLの立て直しが急務です。試合を見ても何にそんなに苦しむのか理解に苦しみます。NFLのOLがあんなに単純なパスラッシュでやられることがあるのか?そりゃ選手個人のハンドテクニックなど色々その場での駆け引きはあるでしょう。しかし、アサインメントとしては非常に単純なものばかり。時々ブリッツを入れたり、スタンツ、ツイストを入れるくらいでなんのことはないパスラッシュばかりでした。マンパワーで負けただけか。いや、その方が5000倍ヤバい。しっかりとプロテクションのルールを整理してください。

 

ピックアッププレイ

 今回もひとつのプレイではなく、コルツの全体的なディフェンスについて。

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 カバレッジについてはそこまで褒められたものではないと思います。タイトなカバーが目立ちましたが、バカスカ空いている時も見られました。その時はゾーンカバーが多かったので、ある程度仕方なし。

 特筆すべきはパスラッシュです。スパグノーロの大事な考え方に全員でポケットを縮めるというものがあります。上の動画の最後から2つ目のサックを見てみましょう。

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 これがスタート時のフォーメーション。ここからなんてことはない4メンラッシュが入ります。

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 これ見て!スクリメージラインからどれだけ押し込まれてる?オマケに1人尻もちついてます。バカたれ!

 

 それともうひとつ。ジャスティン・ヒューストンのサックを見ましょう。

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 これがヒットする瞬間。OLはパスラッシュの勢いを殺すためにパンチを打ちます。これは基本中の基本です。

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 捌かれた。この時点で勝負あり。勝負は一瞬です。DLのテクニックのひとつで、パンチをはたき落とすことでキレイに抜くことができます。OLは頭も下がってるのでもうこれ以上は対応できません。こうならないために重要なことはOLはしっかり真ん中に重心を置いてパンチを打つこと。自分の間合いに入って初めてパンチを打つのです。決して打ちにいってはいけない。こうなります。OLの悪いお手本です。

 

まとめ

 試合前の予想では圧倒的チーフス派が多い試合でした。しかし、蓋を開けてみればどうだ!こうやって相手の鼻をあかしてやるのは最高に楽しいもんです。チーフスは修正するべき箇所が多いね。オフシーズンにディフェンスを補強したものの、実際のプレイでは上手くいかないもんです。フランク・クラークおったか?