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NFLとNCAA footballについてあれこれ

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2019-20年シーズン NFLチームの戦術を予想してみよう〜NFC西地区〜

 こんにちは。この週末は社会人の方はボーナスも入ってウキウキの3連休だったかと思います。いかがでしたか?どこかお出かけしたんでしょうか?わたしはというとこんなTシャツを買ってきました。

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 カッコいいでしょ?大阪のアメリカ村にある古着屋で買ってきました。いまや、アメ村はタピオカの行列と押し売りの黒人ばかりかと思ってたのですが、意外とアメリカのビンテージTシャツを売ってる店もあるもんです。「あんたまたマイアミ買うてきたん?」大阪のオカンならこんな呆れ声が聞こえてきそうなところ。いや、そもそも大阪のオカンはマイアミ知らん。ほかにも何着か買ってきました。ツイッターに写真載っけてるので、よかったら見てください。

 

 さあ、戦術予想にいきましょう。今回でNFCも終わり。最後は西地区です。では早速。

 

シアトル・シーホークス

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これが今生の別れになろうとはこの時はまだ知る由もなかった

オフェンス

 ピート・キャロル(Pete Carroll)HCはエグゼクティブフットボールバイスプレジデントを兼務するなど多忙の身であるため、ブライアン・ショッテンハイマー(Brian Schottenheimer)OCが実際にはプレイコールを担当するのではないでしょうか?そのショッテンハイマーは昨シーズンからOCに任命されました。ということで昨シーズンのシーホークスオフェンスから大きな変化はないでしょう。2人のRBによるワンツーパンチとプレイアクションで縦1発、これがメインの戦術です。マーション・リンチ(Marshawn Lynch)がいなくなってもシーホークスは良いRBを確保しています。ラッセル・ウィルソンはプレイアクションからブートレッグでポケットを飛び出した後のコントロールはなかなか素晴らしいものがあります。それにレシーバーが見つからない場合は自ら走れます。こう考えるとパッカーズシーホークスはよく似たオフェンスを展開するはず。

ディフェンス

 結局フィジカル。シーホークスディフェンスの根底にはパニッシュメントというフットボールで1番大事で難しい相手を痛めつけてビビらせることを大事にします。スーパーボウルに出た頃とはほぼ別のチームですが、4-3をベースとしたタフでフィジカルなチームづくりは変わりません。なぜ昔から変わらないかというとケン・ノートンJr.(Ken Norton Jr.)DCは2015年から17年までレイダースのDCでしたが、その前の2012年から14年はシーホークスにいました。ということで、Legion of Boomが暴れまわっていた時から基本的なマインドは変わりません。ことしは4-2-5のニッケルが基本です。DBはあまりブリッツに入れず、DLだけでスクリメージラインを支配し、LBを自由に動かします。

 

ロサンゼルス・ラムズ

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街中で鏡を見かけたらこうやってお尻をチェックする

オフェンス

 NFL最年少HCのショーン・マクベイ(Sean McVay)がオフェンスを一手に引き受けます。彼はグルーデン兄弟とマイク・シャナハン(Mike Shanahan)に師事し、パッカーズのHCマット・ラフルアー(Matt LaFleur)を弟子に持ちます。トッド・ガーリー(Todd Gurley)によるランとプレイアクション、ウェストコーストが持ち味というわけです。しかし、マクベイがそこらのコーチと違うところは、1番出やすいプレイを選択し、ベストな選手にボールを預けるということです。言葉では簡単でもこれを実行し、得点に結びつけるのは容易ではありません。でも考え方はシンプル。例えば、いかにガーリーが素晴らしい選手だからといって8メンボックスを相手にランを仕掛けるようなことはしません。ディフェンスのパッケージを見て、徹底的に自分たちにアドバンテージがあるプレイをコールするのです。

ディフェンス

 御歳72歳のウェイド・フィリップス(Wade Phillips)DCは大ベテラン。NFLでコーチを始めたのはなんとヒューストン・オイラーズから!HCとしてはイマイチですが、コーディネーターを任せると評価は一変します。昔はカウボーイズで指揮しており、デマーカス・ウェア(DeMarcus Ware)を筆頭に3-4体型でゴリゴリのパスラッシュを仕掛ける名手です。彼の3-4は通常の3-4とは違います。通常の3-4はDLが2つのギャップを担当します。Read and Reactといってプレイが始まる前に読む、そしてプレイが始まるその瞬間リアクションしてどちらかのギャップを塞ぐ必要があります。これが、4-3のDLが3-4で動けない原因です。フィリップスの3-4は1ギャップディフェンスです。全員にそれぞれあらかじめギャップが割り振られています。どちからというと5-2に近い考え方です。役割がシンプルなら選手も活躍しやすくなります。こうしてラムズNFL最強の男アーロン・ドナルド(Aaron Donald)を思う存分暴れさせることができるのです。

 

サンフランシスコ・49ers

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財布を忘れたことに気づき、気が気でない

オフェンス

 HCカイル・シャナハン(Kyle Shanahan)はルーツを辿れば、親父のマイク・シャナハンとゲイリー・キュービアック(Gary Kubiak)に行き着きます。決してウェストコーストオフェンスではなく、ランとプレイアクションでのロングパスを重視したアグレッシブはスタイルです。そして、パッカーズのマット・ラフルアーがそうであるようにQBをポケットからロールアウトさせて動きながらターゲットを探させます。ジミー・ガロッポロ(Jimmy Garoppolo)にその能力があるかはともかく、そういうスタイルを貫いてきたのがシャナハンです。マット・ブリーダ(Matt Breida)に加え、ことしはテビン・コールマン(Tevin Coleman)を補強したので、是が非でもランを出して相手ディフェンスがプレイアクションに引っかかりやすい状況を作り出さなければなりません。ムリなら負けです。

ディフェンス

 ロバート・サラー(Robert Saleh)は2017年にサンフランシスコで初めてDCとなりました。ピート・キャロルやダン・クイン(Dan Quinn)に師事しており、シーホークス系列のマインドを持つコーチです。ワイド9を多用する4-3がベースで、オーバーとアンダーをシチュエーションによって使い分けます。プレスのカバー3でハードヒットをカマしてレシーバーをビビらせるのが彼の目指すところでしょう。しかし、いまのところ彼が目標としているであろうタフでフィジカルなディフェンスは完成していません。フロントには強力なDLがいるので、愛弟子リチャード・シャーマン(Richard Sherman)にリーダーシップをとらせ、DBをしっかり調教すれば目指すものに近づけると思います。

 

アリゾナ・カーディナルス

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あー、これあと10分で雨降るわ

オフェンス

 クリフ・キングスベリー(Kliff Kingsbury)HCはこれまでプロでコーチングしたことはありません。カレッジではヒューストン、テキサスA&M、テキサステックとテキサスで引きこもっていました。しかし意外や意外、カレッジのQB育成にかけて彼の右に出るものはいません。テキサスA&Mではジョニー・マンジール(Johnny Manziel)、テキサステックでは当時フレッシュマンで後にオクラホマへ転校するベイカー・メイフィールド(Baker Mayfield)とパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)を育てた実績があります。そして、キングスベリーはカレッジ独特の戦法であるエアレイドオフェンスの使い手です。パスハッピーでノーハドル、オーディブルでランをコールできる柔軟なオフェンスはカレッジにおいて相手ディフェンスを混乱させまくりでした。オクラホマでエアレイドに慣れているカイラー・マレー(Kyler Murray)にとってはプロへの移行がスムーズになりそうです。しかし懸念もあります。カレッジの戦法がNFLで流行らないのはNFL選手なら簡単に対処できてしまうからです。かつてチップ・ケリー(Chip Kelly)がイーグルスのHCに就任した際、オレゴン大学で使用したハイパーテンポなノーハドルのメッシュオフェンスを展開したところ、結局は通用せずチップ・ケリーもNFLを去りました。エアレイドがNFLで通用するか、戦術としてはことし最も興味深いチームです。

※エアレイドオフェンスについて。基本的に4人のWRと1人のRBで構成する。QBはショットガン、レシーバーは2 by 2か3 by 1のセットでプレイコールは約70%がパス。大体はノーハドルでドライブを進める。QBにはオーディブルの権利が与えられており、オーディブルした場合は90%がランプレイとのデータがある。また、OLとOLの間が広く開いている。DLにとって一見、QBへのレーンが広く開いているので、サックしやすいように感じるが、実際にQBに到達する前にパスが投げられている。オフェンスとしてはパスラッシュレーンを開けることで逆にパスのレーンも広がる。

ディフェンス

 新任のバンス・ジョセフ(Vance Joseph)DCが指揮する3-4ディフェンスは典型的な2ギャップ3-4です。昨シーズンまでブロンコスのHCを務めていたので、過去のブロンコスディフェンスを見れば彼のフィロソフィーが見えてきます。1人のNT、2人のDE、2人のOLB、2人のILBがRead and Reactでそれぞれギャップを埋めます。カバーはゾーンカバーが主流だと思います。このディフェンスはなによりもフロント7の実力がモノを言います。テレル・サッグス(Terrell Suggs)やチャンドラー・ジョーンズ(Chandler Jones)は過去、3-4ディフェンスでの経験が豊富です。カーディナルスは2017年まで3-4だったのでフィットする人材も多いと考えます。

 

まとめ

 やっぱりことしはカーディナルスのキングスベリーがどんな戦法で来るか注目ですね。NFLって結構保守的であまり目新しい戦術は無いもんですが、このエアレイドオフェンスがブレイクすれば、NFLのオフェンスもよりカレッジっぽくなるかもしれません。恥ずかしながら、カレッジの戦術はそこまで詳しくありません。それもフルで試合放送されへんからや💢エアレイドについてはざっくり試合映像探して、調べながら解説入れました。ほかにもケンタッキーやオクラホマワシントン州立などがエアレイドオフェンスを使っています。