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NFLとNCAA footballについてあれこれ

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NCAAにおける転校制度について

 こんにちは。小・中学生のころ、転校生っていましたよね。人生で数回訪れる転校生イベント。ワクワクしたことがあると思います。かわいいコが来たら良いなーなんて考えても人間関係が不得意な自分にはなんのチャンスもないことは自明の理でした。

 確かあれはわたしが中学生のころ。クラスに転校生が来るという話が持ち上がりました。その子は和歌山から大阪に転校してくることになったそうです。関西以外の方にはイメージ湧かないでしょうが、和歌山はめっちゃ遠いのです。大阪から和歌山の南に行くより東京に行く方がずっと早いのです。飛行機使えば仙台の方が早く着きます。そんなことはさておき、その子は凄く関西弁のイントネーションがキツい子でした。国語で教科書を読むときもゴリゴリの和歌山イントネーション、わたしが住む大阪の北半分はそこまでイントネーションキツくないので、カルチャーショックでした。

 

 さて、今回はカレッジフットボールの話です。以前、アメリカでは活躍の場を求めて転校することがあると話しました。その記事は下のリンクから。記事中最後のとこです。 

www.american-football-club.com

 先日、NCAAの転校ルールについて、より厳格な規制が必要だという話が持ち上がりました。その記事はこちら。

bleacherreport.com

 この際ですから、いまの転校に関するルールとどのように変えるべきなのか、そして、今シーズンの注目転校生を見ていきましょう。

 

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転校制度を生かした裏技

 転校(Transfer)というものについて日本ではあまり大学で見ることはないと思います。しかし、アメリカでは出場機会のない選手がそれを求めて転校することが可能なのです。NCAA全米大学体育協会)によって2018年6月に改定されたルールでは、選手が転校を希望する場合、所属するチームはそれを拒否することはできないということになりました。そもそも以前のルールでは自チームに所属する選手を転校させないということが可能でした。細かい事例についてはあまり詳しくないのですが、転校する選手に対し、奨学金を許可しないということで実質的に転校ができない経済状況にすることで、選手は転校できないことが多々あったそうです。

 18年に改定されたルールによって、選手たちは自由に転校することができるようになったので、あれやこれやと転校する学生が増えました。しかしながら、転校には1つ制約がありました。それは転校してから1年間は試合に出場できないというものです。なぜこんなルールがあるかというと、転校して最初のシーズンから出場可能ということになると、転校する選手が過剰に増えてしまいます。それでは、大学生の本分である学業がおろそかになってしまうので、このような制約があるわけです。

 しかし、このルールには2つ例外があります。1つはその大学での単位を修得した場合。レッドシャツという練習生期間を挟んだ選手は大学生として4年間で単位を修得し、大学院生になるタイミングでよその大学に転校するというわけです。レッドシャツシニアという選手はこの方法が可能で、アラバマからオクラホマに転校したジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)がその1例です。

 もうひとつのルールが現在、問題となっているルールです。それはNCAAが特例として認めた場合は最初のシーズンに出場可能というもの。なぜこれが問題になるかというと、ジョージアからオハイオ州立へ転校したジャスティン・フィールズ(Justin Fields)の例があります。ジョージアにはすでにジェイク・フロムという先発QBがおり、このまま行くとフィールズは大学での出場機会がほとんどないまま卒業となってしまいます。NFLを目指す若者にとって、この状況は由々しき問題で、なんとか出場機会を得ようとオハイオ州立に転校し、最初のシーズンから出場するため、NCAAに対しある嘆願をします。それは「ジョージアで人種差別にあったため、やむなくオハイオ州立に転校したんだ」というもの。フィールズがは人種差別によって精神的、身体的に自分の身に危機が訪れていることが転校の原因だと説明したのです。

 確かにアメリカでは多少の人種差別はあったでしょう。しかし、ジョージアなんか黒人が多い州です。そこまで深刻な人種差別があったとは思えません。しかし、これを簡単に却下するとNCAAが非難されることになりかねないと考えたのか、NCAAはこれを許可します。こうしてフィールズはオハイオ州立で最初のシーズンから出場可能となったわけです。これを受けて元々オハイオ州立に所属していたテイト・マーテル(Tate Martell)はマイアミに転校するわけです。この時の理由についてまでは知りませんが、マーテルも最初のシーズンから出場可能になっています。マーテルとしてはせっかくドウェイン・ハスキンス(Dwayne Haskins)がNFLに行って、やっと自分の番だという時になって、フィールズが突然やってきたのは問題だったのでしょう。

 

大幅に増える転校生

 このほか、クレムソンからミズーリに転校したケリー・ブライアント(Kelly Bryant)も先発QBであるトレバー・ローレンス(Trevor Lawrence)に出場機会を奪われたため、転校を決意したのです。全米でも転校し、初年度から出場できるように要請した件数は2017-18シーズンの150件から18-19シーズンには250件にまで増えたとのこと。

 今回、問題となっているこの特例をどこまで認めるのか、そして、基準を引き上げるべきではないのかというのが、上で紹介したBleacher Reportの記事の概要です。

 ルールをつくった時に想定していないような悪用は必ずあるもの。しかし、いくら利己的な動機であろうが、転校した彼らの気持ちも理解できます。日本では考えられない事例ですが、NFL選手になるというのは彼らの人生の大きな目標で、それに手が届かないという危機に瀕した時、裏技を使うという選択は無理もないでしょう。

 

注目の転校生

 ここからは来シーズン注目の転校生を紹介しましょう。

ジャスティン・フィールズ(Justin Fields)オハイオ州

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 先ほど説明したとおり、ジョージアで先発QBを務めていたものの、ジェイク・フロムによってその座を奪われました。オハイオ州立ではドウェイン・ハスキンスが去った後、先発を務める予定です。ジョージアとは所属カンファレンスが違うため、レギュラーシーズンで当たることはありません。ですが、両チームとも全米屈指の強豪校ですので、プレイオフで当たるかもしれません。そうなれば全米で最も注目の一戦となるでしょう。

 

テイト・マーテル(Tate Martell)マイアミ

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メディア慣れしている男はカメラを見つけるのが早い

 こちらも先ほど説明したとおり、フィールズによって先発QBの座を追われ、マイアミに転校しました。マネー・マーテルの異名を持ち、昨シーズンは限定的な出場ながらオプションなどのプレイで活躍しました。オハイオ州立との試合はなく、マイアミはプレイオフに行けるほどの実力もないので、因縁の対決は見れなさそうです。

 

ケリー・ブライアント(Kelly Bryant)ミズーリ

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アクセサリー大好き男

 トレバー・ローレンスが来るまでクレムソンで先発QBを務めていました。現テキサンズのデショーン・ワトソンの後を継ぎ、先発QBとなりましたが、ワトソンとローレンスがアラバマに勝利しているのに対し、ブライアントはアラバマに勝てずに終わりました。SECのチャンピオンシップまで進めればアラバマと対決する機会に恵まれるかもしれません。

 

シェー・パターソン(Shea Patterson)ミシガン

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裏切り者やからブサイクな写真選んだった

 彼は昨シーズンからミシガンに転校しました。元々は我がOle Missの選手でした。Ole MissではてんでダメなQBだったクセにミシガンに行ってから覚醒しました。いや、多分味方が強いからだと思います。そう思わなければやってられません。別にOle Missと当たることはありませんが、ミシガンは強豪校です。なので注目にあげました。

 

まとめ

 アメリカは学業もビジネスライク、そんなルールだと感じます。母校とかに思い入れとかそういうもんを感じる文化ではないのでしょうか?とはいえ、人生がかかっているのに、そんなこと言ってられるか!という気持ちなんでしょう。みなさんはどう思いますか?なんかご意見あれば教えてください。