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アメフトってどんな練習してんねやろ?〜LB編〜

 こんにちは。たまにはVシネマの話をしようではないか。わたしが好きなVシネは「岸和田少年愚連隊カオルちゃん最強伝説〜」です。よくあるVシネのようにヤクザの暴力モノではありません。主演の竹内力が高校生役で全国のヤンキーやヤクザをボコボコにするだけという青春コメディ映画です。竹内力が高校生というのも無理がありますが、キャラクターも無茶苦茶です。唸り声をあげながら向かってくる敵をかたっぱしからボコるという狂いっぷりで、爆笑必至の名作映画です。アマゾンプライムやネットフリックスであるかどうかは不明です。なんとか探して見てください。

 そもそも男というのは男らしくあるべきです。このダイバーシティだなんだと言われる時代にこんなこと言うと怒られそうですが、男らしい男の方が魅力溢れる人間になれると思うのです。別に単純に強いとかそういう話ではなく、優しさや器のデカさが男には求められます。イジメられない、イジメられてもそれに立ち向かえる男になる、強く優しい男になることこそいつの時代も不変の真の男らしさというものです。そんなわけでこのブログを見ている方で男の子をお持ちの方は、カオルちゃん最強伝説と「コブラ」、「魁!!男塾」、「シティーハンター」を子供に見せてください。素晴らしい男になるでしょう。

 さて、本題もアメフトで最も男らしいポジションだと思うLBの話。オフェンスの話が少なくて申し訳ありません。アメフトの練習って未経験者からすればイマイチよく分からないブラックボックスのようなものになっているのではないでしょうか?今回はそんなアメフトの練習からLBの練習について説明しましょう。アメフトにおける身体の使い方って一体どんなものなのか、試合でのパフォーマンスのためにどんな練習をしているのか見ていきましょう。

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ジョージア大の練習

 何かいい動画はないものかと探していたところ、YouTubeジョージア大の練習が転がっていました。結構古い動画で申し訳ありません。しかしながら、身体の使い方について大きく変わっているわけではないので、下記の動画を参考に解説していきます。始めに言っておきます。35番が上手いので彼を参考に。

www.youtube.com

0:30~ 1番の基礎であるLBのスタンスについて。中腰で上半身は前傾します。ここで重要なのは脊椎です。腰は反りすぎず、丸まらず、ニュートラルな状態を保ちます。背骨の真ん中くらいから上は若干反らせます。これをバックアーチと言い、ヒットする時にこの体勢を作っておかないと強いヒットは生まれません。バーベルスクワットのボトムポジションより少しお尻を上げた状態に近いです。腕はだらんと垂らした状態で膝に肘がつくくらいの感じです。カウボーイズの選手はこんな感じのセット。一方、最近はこんなにしんどい体勢じゃなくて、すぐに脚動かせやすいリラックスしたセットもあります。シーホークスなんかはこっちのタイプ。

1:55~ シャッフルドリルは実際の試合でちょこちょこ使うので、これも基本中の基本です。パスドロップした後QBの目線を追っている時にペタペタとステップを踏む時があり、この時などにシャッフルしています。大きく動くと急に反応できないので、細かくステップを踏むことが重要です。足の動かし方が非常に重要です。決して膝から動かしてはいけません。下腹部から足を動かすのです。股関節から動かすのとも少し違います。説明してもなかなか伝わらないのがもどかしい。基本的にどのスポーツでもそうだと思いますが、大きな力を出すにはできるだけ身体の中心から動かさなければなりません。仙腸関節という関節があり、一般には不動関節と言われている関節を使うイメージです。アメフトではこのイメージが非常に重要でどのポジションでもどんな動きをする時でもこの下っ腹から動かす方法でプレイします。

3:50~ ランプレイなどで前に上がる時にこの動きをします。先ほど説明した下っ腹から走るイメージで前に上がります。始めは歩幅を細かくすること。実際のプレイではこのタイミングでOLなどのブロックと対峙する必要があります。歩幅が大きいと片足が宙に浮いた状態でヒットすることになります。しっかり踏み込んでヒットしないとOLには勝てません。そのためいつでもヒットできるように歩幅は細かく、足幅は広く走るのです。そして上半身は最初のスタンスをできるだけ崩さない。

5:13~ 横にシャッフルしてそのまま走り抜けるだけ。ポイントは足幅を一定に保つこと。横に移動するうちに足幅が狭くなってはいけません。

7:23~ これはRBの移動に合わせてミラーする練習。俗に言うインサイドアウトのことです。RBへパシュートする間、決してRBより先回りしてはいけません。インカットを切られる原因となります。RBがゆっくり動いている間は同じようにピタッと歩調を合わせて、RBがスピードを上げてから駆け出します。コツはLBから見て内側のケツを追いかけること。そして肩はスクリメージラインに平行な状態を保つこと、これはショルダースクエアと言われ、全ポジションで大事な体勢です。なぜかと言うと肩を斜めにしてしまうとカットを切られる、ブロックをかわされるなどミスに繋がるからです。

10:25~ これは低い姿勢を維持して動く練習です。アメフトではある程度姿勢を低くしないと急な方向転換ができないのとヒットされたら思いっきりめくり上げられるので、姿勢は低い状態が良いとされています。極端に低くするのも頭が下がるのでよくありません。上体を前傾させるのではなくケツを落とすイメージ。

11:25~ さっきのスタートからOLなどのブロッカーをかわす練習。ショルダースクエアになっていないブロッカーの左右かわしやすい方から抜けていきます。実際のプレイでも完璧にショルダースクエアにできる選手はそういません。かわしやすい方向に肩を入れてブロックされないように抜けます。これをリップと言います。

12:58~ 走っている状態からバランスを保ちながら止まる練習。常に全速力で駆け抜けることはほとんどなく、どこかで方向転換しなければならないタイミングがよくあります。そのため、動きやすいように一旦止まります。止まる時も下っ腹の力で止まります。ギュッと後ろからお腹を引っ張られるイメージ。

14:53~ 見たまんまです。ボールをキャッチするだけ。その時に必ず身体の前で取ること。LBがボールを触るのはINTの時です。つまり前に上がりながら取ることが多いのです。

17:52~ ファンブルさせる練習。後ろから追いつくことは稀ですが、前に相手がいない時のキャリアーは気が抜けています。後ろから思いっきり殴ってボールをこぼさせます。ボールを狙いますが、人を殴ってしまっても大丈夫。ただし、必ず片手は相手を掴んでタックルできるようにしなければなりません。必ずファンブルさせれるわけではないので。

20:32~ いよいよタックルの練習に入ってきました。自分の外側にいる相手に向かってパシュートし、タックルまで良いコースを走ります。これが地味にムズイ。ショルダースクエアな状態はいついかなる時もというわけではありません。この状態でショルダースクエアにしてパシュートしても追いつかないので、臨機応変に斜めに追いかけます。しかし、インカットを切られてはいけない。だからムズイのです。しっかり内側のケツめがけて走ります。これは51番の選手が上手い。

22:37~ これはサイドライン際を駆け上がるキャリアーへのタックル練習。通常のタックルは相手を倒しますが、サイドライン際にキャリアーがいる場合は外に押し出すだけでOK。どんな時でも相手より内側からパシュートするのがLBの基本ですが、この時は特に内側からかけることを意識します。失敗すると25:22からのようになります。実際のプレイだともっと切れ味鋭いカットなのでおそらくタックルできません。

 26:33~ 縦に駆け上がった後、相手の進行方向を見極めてからタックル。よくRBがシャカシャカっとシャッフルするのを見たことがあると思います。まっすぐ突っ込んでタックルできるのが理想ですが、現実はそううまくいきません。しっかり相手がどちらに逃げるのか一瞬で判断しなければなりません。決して足の動きに惑わされてはいけません。しっかりケツで判断することが大事。タックルする時は押し戻すように思いっきりラップアップします。

28:15~ 打って変わってブロック処理の練習。LBはOLやTE、FBのブロックを受けます。なので、素早く外してタックルに行くため、しっかり腕をピンと張って相手との距離をとります。そこから切りたい方向にブロックを外します。逆に懐に入られるともう終わりです。たまにテレビでもブロックされてそのまま画面からフェードアウトという場面を見ることがありますが、その状況になってしまいます。この腕を張る時の身体の使い方が重要で、これも下っ腹の力を使って身体を爆発させるようなイメージで相手を押します。しかし、全身が伸びきってはいけない。下半身はしっかり足を動かせるように維持する。そしてバックアーチで上半身は固める。ムズイ。

31:07~ これはランプレイで実際に前に上がってOLにヒットする練習。同じくブロック処理の一つです。しっかり腕を張ってどちらかに顔を出してキャリアーがどこに来るのか見れるようにしておく。ヒットしている道具はスレッダーと言い、どこのアメフト部にもある定番の道具です。カチ上げるようにヒットせず、前に押し込むように腕を張るとスレッダーがカチ上がります。このガシャんとやる一連の動作は癖になります。ストレスが溜まるといまでもこれをやりたくなる。反撃されへんし。

33:21~ さっきのやつを人を相手にするだけ。実際の人間はスレッダーのように無抵抗ではありません。しっかり1ヒットで距離を取って、その後引っ付かれないように腕を払ったり、またヒットするなりしてブロッカーを抜いてキャリアーのもとに辿り着かなければなりません。この手の練習はやりすぎると夜に激しい頭痛が襲ってくるので要注意。頭からヒットしないようにするのが最近のアメフトですが、お互い低い体勢でヒットするとどうしても頭が当たります。人によってはめっちゃ硬いやつがいます。そんなやつと繰り返しヒットすると脳みそが「わたパチ」になります。最後のタックルはしっかり下っ腹の力でヒットして、腰を寄せる。こうすればタックルミスはありません。

35:24~ これはよくわかりませんが、おそらくバックスのかける方向でキーとなるホール負担が決まっているのでしょう。

36:05~ 申し訳程度にパスディフェンスの練習。これはゾーンカバーの守り方。自分のゾーンに入ってくるレシーバーに張り付きます。動画のカバーはカバー2。OLBがしっかりカールゾーンにドロップしているのがわかると思います。

 

まとめ

 相変わらず見づらくてすみません。LBの練習ってのは基本的に地味です。何週間も同じことを繰り返して、しっかり身体で動きを覚えます。これはどのスポーツでも同じかな。NFLレベルになると基礎の能力の高さは目を見張るものがあります。しっかりエクスプロージョンして腕を張る、簡単なように見えてレベルが高くなるほど基礎の能力がモノを言います。よく「日本人は技術で勝負」と言いますが、アメフトで言えばアメリカ人の方がよほど技術でも優れています。そして、体格とスピード、フィジカル、丁寧さも向こうが上です。アメフトをやっている人はしっかりアメリカ人をお手本にしましょう。