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アメフトを勉強しよう〜オフェンスのプレイ〜

  こんにちは。最悪な令和開幕を迎え、失った筋肉を取り戻すべく筋トレも再出発しました。個人的に三角筋はデカければデカい方が良いと思っています。広い肩幅、厚い胸板、細いウエスト、太い脚。これが男のあるべき姿ではないでしょうか?コンテストに出るつもりはありませんが、コンテストレベルの身体を目指していきます。ちなみにわたしの得意な筋トレはラットプルダウンです。背中だけはやればやるだけ伸びていきます。

 さて、余談はこのくらいにして今回も前回に引き続き、アメフトのお勉強。いまのうちにアメフトの基本的な知識を溜め込んで秋からのシーズンに備えましょう。前回まではオフェンスとディフェンスのフォーメーションについて説明しました。今回は、オフェンスのプレイやアサインメントについて説明するとともに考え方をお教えします。

 

オフェンスの考え方

 まず、大前提としてアメフトは陣取りゲームなので、オフェンスはボールを前進させなければなりません。そのためにランとパスがあります。ランはディフェンスに穴を開けてそこを走ります。パスはメインのターゲットを1人決め、彼が空くようにルートをデザインします。いずれにせよフィールドを広く使い、ディフェンスを散らす必要があります。それでは、実際のプレイについて説明します。

 

ランオフェンス

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Power

パワー

 まずは決まったホールに向かって走るプレーから。何やら見づらいですが、上の図はパワーというプレーのアサインメントです。ランプレーではポピュラーなもので、穴を開けるイメージも湧きやすいので、紹介します。左のOLから順番に説明していくと、まずLTがDEを、LGがサムを、CがNTをブロックします。RGとRTは2人でDTをブロックした後、RTがウィリーをブロックします。TEは右のDEの内側を抜けてマイクを、そしてFBが右のDEをブロックし、RBはFBとRTの間を駆け抜けます。このように決まったホールを抜けるプレイでのOLのブロックをアサインメントブロックと言います。

 このプレーのキモはFBとLG、そしてRG、RTのコンボブロックです。まずFBがしっかりDEを外に弾き出すようにブロックしなければ、走るホールがなくなってしまいます。この外に弾き出すブロックをキックアウトと言います。次にLGがサムを縦に押し込まなければ、せっかく空けたホールが潰されてしまいます。そして、コンボブロックが押されてしまうとLGのブロックに行くためのコースがなくなります。ちなみにLGのぐるーっと大きく横に抜けることをプルと言います。プレイによってはプルアウトからのキックアウトということもあります。また、TEもMLBを抑え込む必要があります。このようにRBが走るためには全員が自分の仕事を完遂し、ホールをこじ開けます。このRBを走らせるホールをPOA(ポイントオブアタック)と言います。

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 上はパワーの動画です。百聞は一見にしかず。フォーメーションは少し違うのもありますが、こんな感じで進めるプレイです。

 

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Power 3-4

 ちなみに上の図は同じプレーですが、ディフェンスのフォーメーションが違います。最初に説明した方が4-3、そして上の図が3-4というフォーメーションです。

 

オプション

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Dive Option

 ランプレーのなかには誰がボールを持つのか後から決めるプレーがあります。それがオプションです。大学では王道のプレーですが、NFLではQBのケガを恐れて使うチームは限られます。必ずキーとなるディフェンスの選手がおり、彼のリアクションによってどちらが持つか判断します。上の図の場合はダイブオプションというプレイでかなり古典的なプレイです。FBに渡すふりをしてQBがそのまま持って走るかRBにボールをピッチと言って後ろにパスします。この場合、右のDEがキーの選手です。彼がRBに反応すればQBが、QBに反応すればRBが持ちます。FBはタックルされれば大成功です。ディフェンダーを1人減らすことができるからです。また、応用としてボールを持つ可能性がある選手が3人いるトリプルオプションもあります。ダイブオプションをトリプルオプションにすると、FBもボールを持つ可能性があります。下の動画は高校生のプレイですが、トリプルオプションです。

 

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ゾーン

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Outside Zone

 先ほどパワーの説明で「決まったホールを抜けるランプレイのブロックをアサインメントブロック」と言いましたが、上の図はその逆でRBが抜けるホールをチョイスします。そのブロックをゾーンブロックと言います。上のアウトサイドゾーンはその名の通り、外側へOL全体が流れながらブロックします。アサインメントブロックとの最大の違いは、ブロックする相手が決まっていないことです。その代わりOLは自分のギャップ負担が決まっています。上の図では右側に流れているので、自分の右側に来たディフェンダーをブロックすることになります。点線で囲った四角は、2 on 2という考え方で、2人のOLで2人のディフェンダーを見るということです。とは言え、実際にはDLがクロスするスタンツやツイストなどもあるので、絶対に守るべきルールは自分の進行方向のホールを守ることです。あくまで2 on 2の考え方は一般的な守り方を考えた時の参考です。OLのブロックを見ながら、RBは自分が1番抜けやすいルートを走ります。RBの矢印が分かれているのはどのルートを走るかはRBの選択次第ということを表しています。

 

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パスオフェンス

 続いてはパスです。まず、パスルートについて学びましょう。

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Route Tree

 上の図はパスルートを描いたものです。5ヤードと10ヤードで分岐します。ルートツリーというのは上のように図で示すと木に見えるからです。

 

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 稀代のWR黒いベッカムことオデル・ベッカム・ジュニアによるパスルート集をNFLの解説者ソロモン・ウィルコッツが解説してくれています。どうでもいいですが、ソロモン・ウィルコッツって賢そうな名前。知性を感じます。こんな名前が良かった。

 

 では全体のパスオフェンスについて。パスはルートを組み合わせた名前を使うこともありますが、チームによってプレーの名前がマチマチなので代表的なものを紹介します。

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Wheel



 上の図はホイールというパスです。1番左のWRがポストルートを走り、ディープゾーンの注意を引きます。その後をRBがスイングアップルートを走ることでガラ空きになるという寸法です。

 

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 サム・ダーノルドの数少ない活躍からホイールルートの成功例。

 パスはターゲットの優先順位が決められているので、QBはプレーが始まる前にディフェンスのフォーメーションやカバーを確認してどの選手を最初に見るべきか判断します。メインのターゲットが空かずとも違うレシーバーで上手くいきそうならそのままプレーを始めます。しかし、ダメだと思ったらオーディブルといってプレーを変えたりタイムアウトを取るなどして対応を変えます。

 

プレーアクション

 アメフトにはランに見せかけたパスプレーがあり、それをプレーアクションと呼びます。RBにボールを渡すふりをすることにより、LBはRBに釘づけになるので、その裏にパスを通してしまおうという魂胆です。それとは逆にパスに見せかけたランもあり、それをドローと呼びます。ややこしいですが、ドローに見せかけたプレーアクションも存在し、下手くそなLBはいちいち引っかかってオフェンスの思う壺になります。下手くそでなくともオフェンスにガンガン攻められている状況では、過敏に反応して引っかかることもあります。

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 またまたソロモン・ウィルコッツによるプレイアクションの解説。

 

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 これはドロー。OLが最初にパスプロテクションの動きをしているのがわかりますか?でもそこからこっそりRBがボールを持って走り抜けます。

 

スクリーンパス

 スクリーンパスというのはOLがパスプロテクションを放棄します。DLがわーっとQBに流れた裏のRBやWR、TEにパスを投げると実はそこにOLがいます。そのOLがリードブロッカーとなり、ランプレイのように進んでいきます。ロケットスクリーンやバブルスクリーン、トンネルスクリーンなど色々パターンはあります。

 

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 なぜか埋め込み動画になりませんが、おじさんが解説してくれています。

 

ランパスオプション

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RPO

 最近の流行りとしてランパスオプションがあります。その名のとおりランかパスか選択できるプレーです。ランプレーのオプションの場合、DEがキーとなることが多いですが、ランパスオプションの場合はOLBがキーとなります。彼がランに食いつけばパス、食いつかなければランといったプレーです。点線で囲んだLBがキーです。注意しなければならないのはOLは通常のランプレイのように前に出てはいけません。パスを選択した際にOLがダウンフィールドに侵入していると反則になるからです。

 

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 多少アサインメントが違いますが、こんな感じ。

 

まとめ

 読むうちに複雑になっていくと感じるでしょうが、基本的にはディフェンスを騙してボールを前進させることが目的です。そのために方法が複雑化しているだけなのです。アサインメント図を描くのも慣れてきました。動画もつけた方が分かりやすいと思っていっぱい引っ張ってきました。これでイメージが湧くようになれば幸いです。

 いまの日本では会社に行っても、大企業やXリーグのチームを保有している企業でなければアメフトを語れる人間はまずいません。もう時代は令和だというのにわたしが入社する前に「ついにうちの会社にも平成生まれが入ってくるぞ」と騒がれたような中小企業ではアメフトのアの字も出てきません。ややもすると野蛮人のような扱いを受けます。このブログを通して少しでも野球の話をするようにアメフトの話ができる世の中にしたいものです。そのためにこれからも洗脳活動は続けていきます。