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運動能力向上薬ってなんだろう?

運動能力向上薬(PED)はドーピングの薬物こと

 いつぞやからよく耳にする運動能力向上薬(PED)。「そもそもなんやねん?」という方も多いのでは?かくいう私もよく分からずPED使用によって処分が下った時は「ふーん。また出場停止か」くらいにしか思っていませんでした。しかし、最近もやもやし始め、PEDのことを考えると夜も眠れない日々が続いております。

 調べるとドーピングの薬物をPEDと呼ぶとのこと。有名どころだとアナボリックステロイドやヒト成長ホルモンがあります。ほかにも血液ドーピングなど多岐に渡ります。実際には判明していないものも多数あるのでしょう。

 

アナボリックステロイドとは?

 一般的に単にステロイドといわれるもので、筋肉増強剤です。これを摂取しながらトレーニングと大量の食事を積み重ねると通常より多くの筋肉を獲得できます。プロのボディビルダーは使っていないとも使っているとも明言しませんが、これは暗黙の了解です。副作用が多く内蔵の機能不全や身体の異性化、果てはうつ病になるなど精神面の悪影響も引き起こします。そのためボディビルダーは副作用を抑える薬も常用することとなります。

 ちなみにアメリカでは、若者を中心にボディメイキングのために摂取する人が多いそうです。それほどアメリカではボディメイキングが重要なのでしょう。

 

流行りのヒト成長ホルモン

 ヒト成長ホルモンはその名のとおり人間が体内で分泌する成長ホルモンです。ステロイドなど従来のPEDが検査ですぐバレるので、台頭したのがヒト成長ホルモンです。なにしろ本来は人体で生成されるものなので検査で異常が発見されにくいことが人気の理由としてあげられます。NFL選手が使用するものではメジャーなPEDです。

 代謝の促進や筋肉をはじめとした身体の成長を助ける働きがあります。しかし、スポーツ以外では美容や医療目的での使用が認められているので、ステロイドほど健康への悪影響はありません。

 

自分の血を輸血

 血液ドーピングは、自分の血を輸血するドーピングです。「それの何がドーピングなん?」と思う方もいるでしょう。血液ドーピングは主に心肺機能を高める目的で行われます。自分の血を抜いておいて、試合前に輸血することで一時的に血中の赤血球量を増やします。そうすることで酸素を運べる量が増えるので心肺機能が向上するというからくり。競技後にまた血を抜けば検査でバレにくいという具合で隠蔽工作も簡単。

 自転車競技ランス・アームストロング氏は過去に血液ドーピングをしていたと告白しました。また、血液ドーピングは医療的には自己血輸血と呼ばれ、通常の輸血による感染症などのリスクを回避できるメリットもあります。

 

NFLはドーピングに緩い?

 シーズンに何人もの選手がPEDの使用で出場停止処分を下されるNFL。日本であればドーピングはかなり厳しく糾弾されると思いますが、アメリカは緩い。特にNFLはアンチドーピングの世界団体WADAに加盟していません。オリンピックなら記録抹消ほどの重罪であるドーピングでも数試合の出場停止で済んでしまうのです。例えばジュリアン・エデルマンはことしPEDの使用で4試合出場停止となりました。しかしスーパーボウルではMVPに輝いたのです。昔、NFLが抜き打ち検査をするという話になった時、選手会は猛反発したと思います。(記憶の限りでは)

 

うっかりドーピング

 ドーピングにはうっかりドーピングというものがあります。これは、治療目的の薬や健康目的のサプリメントなどに禁止薬物が含まれていて、知らずに摂取することで検査に引っかかることです。NFL選手もうっかりだったと釈明することが往々にしてあります。先のエデルマンもうっかりドーピングなのかもしれませんが、真偽のほどは不明。

 

ドーピング前提の競技

 NFLのほかにボディビルもドーピングに緩い競技です。というよりプロの場合はドーピングありきです。みんながドーピングしている場合、逆の意味で不公平が発生します。つまり、ドーピングしていなければまともに勝負できないのです。日本人からすれば理解しづらいかもしれませんが、勝つためにはドーピングするしかない競技が存在するということです。

 こういった競技がいきなりドーピングを禁止すると以前より劣った記録や迫力の無い競技となるため、引くに引けない状況に陥っているわけです。陸上の投てき種目が最たる例です。世界記録はいまでは考えられないほどの距離です。しかし、このような状況は観客が求めているという側面もあります。私自身、NFL選手がPEDの使用によって出場停止となっても「またか」くらいにしか思いません。選手からしても大してバッシングも受けませんし、活躍の結果得られる報酬と比べれば、数試合の出場停止や数百万円の罰金なんて安いモノというわけです。

 ドーピング問題は単純に善悪だけでは済まない根深い問題があるというわけです。彼らは人生を賭けています、一般人とは比べものにならないほどに。ただし、道徳的には擁護の余地がありません。私自身はドーピングについてやるべきではないと思いますが、深く考えないようにしています。ドーピングを許しても人気があるなら興行としては成功です。観客側も間接的にドーピングを許しているのです。